転勤2日目なのに、もう里心がついたのか、夕方、前の職場へ舞い戻ってみました。
9年通った通勤の道を走ってて、何だかドキドキしてしまった(どうして? 昔の恋人に会いに行くみたいな?)。そして、毎朝ごとに通勤してた時は何でもなかったのに、今は何だかもうボクの通勤の道ではない、という感じがヒシヒシしました。
道は2日前と同じで、何も変わっていない。2日前は、朝この道を通り、夕方に当たり前に帰ってきたんでした。でも、もうそれは当たり前ではなくなっていた!
今日は、2日前と同じように、朝は晴れてたのに、夕方少し雨がぱらついたり、何だか落ち着かない天気ではありました。夕方この道を通って舞い戻り、用事を済ませて夜にふたたびこの通勤路だった道を走りました。
特に変わったことはないのに、変わったのはボクの中の何かなんだと思われます。
それは、何だろう。諦めかな。もう、この道はボクの通勤ルートではなくなったし、今から行くところは、もうボクの仕事場ではないということなのです。
だから、もう半分気持ちを閉ざしているんでしょう。それでも、9年勤めたところだし、2日前まで同僚だったみなさんがいるし、用事もあるし、とにかく、その仲間のところに転げ込んでみました。
そうしたら、みんな温かく迎えてくれて、暗くなるまでお話してくださいました。有り難かった。
そして、今まで当たり前に存在した仲間たちとの触れ合いと、いがみ合いと、けなし合いと(ボクはほとんどそういうのと距離はおいてたんですけど)、それらがとても貴重なものだったのだと、今さらながら気づいたのです。
そうなるのは、もう何度も転勤しているので、わかってはいたんですけど、まだ切り離されて二日目だから、傷が生々しかったんだろうな。
時が過ぎれば、知り合いはみんないなくなって、建物は変わらなくても、そこの空気は何となく冷たくなってしまうでしょう。やはり、人なんですよ。人が、仲間がそこにいるのといないのとでは大違いなのです。
今さらながらですけど、今までの仲間も大事にして、これからの仲間も大事にして、せいぜいみんなにイヤがられないようにしながら、声を掛け合っていこうと思います。