とても衝撃的な短歌です。なんという恐ろしい状況なのだ! これは血の池地獄が針の山かと、ゾーッとします。それくらいドキッとする。
でも、これも青春讃歌なのかもしれないと、暗示をかけて読んだら、まあ、こういうこともありなのかなと納得もしますが、とにかく最初のインパクトは強い。
わりと静かな短歌ではあるようです。
今日もまたいつものように雨が降り湿った教室みんな寝ている 男子
この男の子は、みんな寝ているのをクールに見つめて、自分は特に眠くもないから寝ないけど、何だか梅雨の重い空気が流れているな。このけだるさはどうしようもないなと見ている。
そういうクールな男の子の作品なんでしょう。だれを責めるのではなく、ただけだるい時間があるのだ、でも、それも何かを考えるにはいい時間なのだ、と思っているのかな……。