彼女は、もっといろんな人と友だちになりたいと思っていたはずです。
でも、残念ながら、クラスには心を許せる人はいなかった。クラス替えがないクラスにいるので、彼女はずっと誰とも話をせず、心を閉じたままずっと過ごしてきたのではないかな。
心を許せる人がいないというのは、想像を絶する苦しさです。誰とも話ができないし、ずっと自分を隠して生きていかなくてはならない。
もう息苦しくて、どうにかなってしまいそうです。
それでもずっと彼女は耐えていました。クラブで心を許せる友だちに出会えたらよかったけれど、それもありませんでした。
そんな彼女が、最近はずっと男の子(同級生)と話をしながら、楽しそうに電車を降りてきます。その男の子もあまり他人とうまくやれる人ではなくて、いろいろとまわりに気を配れる、賢い子なのに、どういうわけか孤立していた子でした。
そんな二人が今、たぶんつきあっていないと思うし、ただの友だちだと思われますが、楽しそうに過ごしています。
それを見て私は、少しホッとしています。
それだけですべてOKというわけにはいかないだろうけど、でも、二人としても、卒業を前にして、少しだけ楽しい時間が過ごせているようで、よかったなと思っています。
彼女の作品は、ペロッと舌を出して笑ってる女の子みたいで、「わかる?」とか、
「そんなの知らないよ!」とか言ってそうな感じの作品です。
もっともっと、いろいろ描いてもらえたらよかったのにね。