時々、夢について語らされる時がありますね。
A:さあ、夢について語りなさい!
B:えっ、夢? そりゃ、何となくはあるけど、人に語るようなものではないし、みんなと楽しく生きていけたらいいかな。
C:それが夢なのかい。もっと前向きで、人のためになるような、おもしろい夢を語ってくださいよ。
B:だったら、あなたはどんな夢があるの?
C:私ですか。起業して経営者になるとか、自分の店を持つとか、市会議員になるとか、ユーチューバーになるとかですかねえ。
B:それを全部するつもり? 何の会社をやりたいの? どんなお店をするの? 市会議員で何がしたいの? ユーチューバーって、撮りたいものは何?
C:そんな、具体的に上げられませんよ。夢ですから。漠然と心に持つものですよ。
B:自分のことばっかりなんだなあ。そういうのが夢というものなのかな。自分をどんなに他人より抜きん出ることを考えるか、そういうのが夢なのか。
A:人を出し抜くための夢ではないですよ。未来・将来のことです。未来にどんな暮らしをしたいかです。
B:わたしは、今ある暮らしと、やりたいことをして、友だちと仲良くやって、いつまでも騒いでいたり、絵を描いたりしてたいだけかなあ。
C:それは夢ではなくて、計画みたいなものですか。希望ですか?
B:わたしには、これができて、何かたのしいこと、見つけられたら、それでいい、みたいなところかなあ。
A:他人の夢は、つまらないし、あまり聞いててそうなのかと思える時って、ないのかもしれません。語らなくてもいいから、心に念じて行きましょう。そして、少しでもたのしいことみつけられたらいいですね。
B:(だったら、語るなんて言わないでほしい……。)