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日本一の下剋上 2018

 

「日本一の下剋上です」

そんな言葉を生み出した高校生がいた。

野球部のキャプテンだった。

いろんな人に、自分たちのやれることを示したい!

そんな夢でも見てたのか、そう確信してたのか。

 

いや、ただ見返してやる、自分たちのチームは不屈だ、やってやるんだ。

そう思い続けて試合を重ねてきたんだろう。

彼らの矜持だったのだ。

 

そして、高三の夏に、たくさんの人々へ自分たちの輝いている姿を見せつけてくれた。

それは誰にもできない、彼らならではのことだった。

 

私たちはその姿を目撃した。

もう止められなかった。

とことん行くところまでやってやる。

そんな感じだった。ものすごい勢いがあった。

 

それから二週間後の甲子園では大敗してしまった。

でも、スタンドは彼らが輝く姿を見たくて、いつまでも応援したいと思っていた。

凡打になろうが、相手の校歌だろうが、夜になろうが、満員のスタンドはいつまでも彼らを応援した。

スタンドの人々も「下剋上」を応援し、自分もそうなりたいと思ってたんだろう。

 

試合は終わり、選手たちはふるさとに帰った。

でも、下剋上魂は、彼らがいるところでずっと続いていくんだ、きっと。