hakusangogo

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夏の終わりの短歌

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1 夏の夜楽しかった夏休み天高く光る星は特別       女子

 何だか微妙です。天高くといえば秋ですね。夏が終わる感じを出したかったのかな。

下の句でもう少し何か語って欲しかったなあ。

 

2 夏が来て過ごす間に外見るとトンボが飛んで秋が来る   男子

 高校時代はなるべく言葉を使わない(意識してパントマイムみたいにしていた)彼が、社会人になった今はペラペラお話しているそうです。たぶん、どこかで抑制されてたものあったのですね。「だから、おいらはガッコーでは言葉を発しないぞ」と決めてたんでしょう。それが、社会人になって、そうした力みもとれたのかも。良かったね。

 

3 炎天下裸足で砂を駆け抜けて波打つ海を眺めながら    男子

 砂を駆け抜けたら、波打ち際にたどり着いたのではないのかなと思うんですけど、この人はどこにいるんでしょう。風になったのかな?

 

4 部活中響き渡った夏の声そいつが奏でる自然の音楽    男子

 そいつって、誰なんでしょう? セミ? 風? ともだち? 他者にはわからないハードルがあるようです。夏の自然の音楽って、何でしょう?

 

5 私んち八年前に来た犬はずっとアイドル私の癒し     女子

 彼女も元気に暮らしているというのを最近聞きました。この学年の子、この夏はそんなに来ませんでしたね。秋には来るかな?

 

6 戦争で犠牲になった人々の名前刻んだ平和の礎(いしじ)  男子

 夏の終わりは、沖縄では特に戦争というよりも、別の季節なんでしょう。祖先をおまつりする行事は夏にあるのかな。とにかく、第一印象をしっかり短歌にこめたんですね。