あそこにたくさんの人々が集結しました。みんな、この瞬間をずっと待ち焦がれていました。出場決定から二週間くらいたった後でした。
とりあえず一塁側の外で待たされることになりました。
通路で暑かろうが、閉じ込められようが、すべては辛抱することができました。あと少しでスタンドに立つことができます!
ここにたどり着くまで、どれだけ待たされたことか。でも、不平は言いません。早く試合が始まればいいや、という気持ちでしたっけ。いや、この集団がどんなふうに帰るのか、それも心配でしたね。
だいたいはイメージしていた通りだけど、こんなにたくさんの人が見に来ているなんて、何だか信じられなかった。
少しずつ暮れていきます。昼の日差しがないから、それはしあわせでした。ナイターなんて、初めての人もいたでしょうね。
こっち側はものすごくミドリでした。その人の力が感動的で、ここにいるだけで感動で来たんです。人間ってすごいなとか思いました。
選手があんなに小さいなんて、私はどんなところから見るというのでしょう。これが甲子園の大会というものでしたか。グランドにいるのは、どんな気分だったかな。
試合はどんどん進んでいきます。なかなか得点できないのに、相手は着実に点数を取っています。でも、ちっともへこたれなかった。まあ、こんなものか、いや、そんなものじゃない、複雑で単純な気持ちを味わっていました。