こちらは2018年の読んで欲しい本の表紙でした。
毎年、夏の前に「読んで欲しい本」の冊子作成がされていて、いろんな本が紹介されています。
100人の人間がいれば、100人のおすすめ本があると思われます。それを信用して読むのか、そんなことを無視して自分の好きな本を読むのか?
どっちにしろ、自分の好きなものを探す活動はやめてはいけないですね。いつまでも探し続けねばならない。
どうしてそんなメンドーなことをしなくてはならないのか? 本なんて、ネットを見ていたら、それですべての情報があるではないか!
そういう理屈に最近は負けそうになっています。
どうして本なんて読むのだろう。すぐに眠くなってしまうのに、そんなの無意味じゃないの!
そうかもしれない。でも、そこをあえて読んでもらいたい。
理由は、答えが分からないからです。みんな簡単に答えが見つかることに慣れているけれど、実はそんなものではありません。確かに勝負の世界とか、結果の出るものでは答えはあるでしょう。勝てばすべてOKで、負けたら終わりです。
でも、人生に正解はありません。いつまでたっても変化はないし、ドラマもないし、ワクワクするようなことなどめったにありません。たいていはつまらない毎日です。だらしない毎日がトボトボつづくでしょう。
でも、知らない間に、背が大きくなったり、年を取ったなあとしみじみ思ったり、親戚の子が成長していたり、時間は私たちのまわりで驚くくらいに進んでいます。答えが見つからないままに、とにかく時間は過ぎていく。スマホやパソコンをいじってても、時間は過ぎていきますし、いろんな情報にふれることができるでしょう。
本は? 情報も得られないし、淡々と文字の中の世界が広がっているだけです。実体がつかめないし、ずっとモヤモヤしている。スマホなどのサクサクとは違う世界です。このモヤモヤを抱えて生きるということが大切な気がするんです。
なぜ大切なのか? それは答えられないけど、かなり人生と似ている気がします。だから、本を読むのだと思われます。
自分の人生と、本の中の人生、居ながらにして二つの人生、二つのモヤモヤを楽しめるんですから、人生を知るためにも、若い人もオッチャン・オバチャンも本を読まなくてはならないのだと思います。