春はとっくに来ていました。でも、四月になってみれば、もう春は真っ盛りです。これぞ春という感じです。
桜も満開です。半そで一つで外を出歩こうとしたり、この一気に二十度を越えていく陽気、これが春本番なのかもしれません。
サッカー部のポーカーフェースの彼が作った作品は……
春が来てあっという間に過ぎていく気づけば早いこれが青春 男子
これは1年生の最初のころに作っています。そんなに過ぎ去ってしまった後悔があるわけではないと思うのです。
でも、人から聞くのか、先輩のことばか、友だちの詠嘆なのか、映像作品を見たのか。果たして彼は「過ぎ去った青春」という実感を持っていたのだろうか。
青春を感じるときって、それはいつなんだろう。
たいていは「青春」なんて感じるヒマがなくて、何が青春なのかも知らず、気づけばあれが私たちの青春だった、というのが普通にあるのではないか、と思います。
彼は、入部・退部を経て、とうとう最後までサッカーをやりつづけました。そうした悩める日々も青春だったはずです。
1年生の時の気持ちも、青春の一つ、それからの日々の青春、それはもうたくさんあるのです。
それを気づかなくて、通り越してから、「あれが青春だった」なんて言えたらいいですね。