hakusangogo

生徒の作品を掲載します! どうぞ、よろしく

サッカー部の子らの歌

f:id:hakusangogo:20180610063240j:plain

1 集中のとぎれた時はお散歩へ立秋の風空をぼんやり

……クールな彼の作品です。夏休み、学校であれこれしなければならなかった三年生、モヤモヤすることもあったんでしょう。でも、気持ちの切り替えのできる彼は、ひとりで気分転換をしていた。

 

2 寒くなり僕に秋だとわからせる僕の心も秋になる

……高校生のサッカーの季節は、冬というイメージがありますが、本当はナツがメインだと思われます。夏の大会のあれこれが終わったら、やはり新しいチームづくりが行われ、戦力がガラリと変わるみたいです。

 秋は新しいチームとして戦う、または最後の締めくくりとして戦うかどちらかです。決意の季節が秋なのでした。

 

3 誰よりも努力を積みてその努力いつか自分の夢につながる

……高速ドリブルが持ち味の彼は、努力を積み重ねたそうです。知らなかった。もっと淡々と生きていたと思ってました。ああ、ちっとも私はわかってないです。

 

4 やっと来た日ざしが強い青い空今日はとってもサッカー日和

……あの子らは、汗まみれになってサッカーする方が楽しいのでしょう。体も足も動かなくなるけれど、その限界を楽しむように彼らはプレーしている。ぼろ負けしても、仲間割れしても、ひとくさり不平をならせば、もうスッキリ。汗拭きシートできれいサッパリ! サッカー少年はそうじゃなくっちゃ!  

 

5 三年間いろんなことがあったけど忘れはしない高校サッカー

……気持ちとしてはOKです。でも、短歌としてはそのまんま過ぎて、何だか残念な感じです。彼って、そういう硬直したところがありました。サッカーの関係者の皆さんにはもうすごく丁寧な対応をするかと思えば、違う人には大人を小ばかにするような態度・発言をしていました。こういう大人がいるなあと、いやになるくらいのいやらしさ・抜け目なさがありました。そんなのすぐばれることですから、彼らしい自然な態度で、人に接することができる日を楽しみに待ちましょう。短歌はあまりやる気ないだろうな。 

2016年秋の沖縄短歌 その1

今週のお題「修学旅行の思い出」

 

f:id:hakusangogo:20180606220149j:plain

 

1・沖縄の海はすごくうきれいですうつくしいです超青い        男子

    ……そのままだけど、雰囲気は出ていますね。

2・はじめての沖縄料理海ぶどうぷちぷちしててちょっと苦手      女子

    ……海ぶどうの食感、年とったらなんでもないものなのにね。

3・沖縄は独特すぎる方言が、どうしていいかわからなかった      女子

    ……どっぷりつかってマネしてみたら、きっと楽しいかもしれない。

4・沖縄のグアバを食って三回とも気持ち悪くてはきそうだった     女子

    ……どうして食べられそうにないものに手を出すのかな。

5・民泊の料理はとてもうまかったサータンダギーと天ぷらとソバ    男子

    ……民泊の家庭的なお味、定番だけど、シンプルでよかったのかも!

6・民泊で食べた果物うますぎるとくにマンゴーうま過ぎだった     男子

    ……マンゴーを食べさせてくれる民泊って、いいですね。

7・沖縄の海でやどかり見つけたよ友だちそれを食べてたよ       女子

    ……おもしろい冗談です。友だちもビックリです。自分がネタにされて!

8・朝早くホテルで起きてバイキングわりとうまくて結構豪華      男子

    ……若い人って、ボリュームのあるものが好きなんですよね。

10・沖縄の海はきれいで透けていてグラスボートに乗ってみたオレ    男子

    ……すごいぞ! 自意識過剰男。エースはこれくらいでなくちゃ!

f:id:hakusangogo:20180606232155j:plain

 

11・沖縄の海水濡れて海に落つ塩素まみれで全く乾かず         男子

    ……塩水に塩素ってあるの? たぶんないと思うけど、とぼけた味!

12・ホテルではみんなではしゃぎ楽しいな枕投げして幸せだった     男子

    ……枕投げが楽しい高校生がいるんですよ。おもしろいね。

13・お土産はおきなわワールド買いまくり国際通り食べまくりかな    女子

    ……女子も過剰な人がいます。買う、食べる、あとは飲むだけです。

14・お前らは飛行機怖い俺を捨てみんな怖いが泣きそうだった      女子

    ……みんなさびしがりやだ。本来なら、お互いをかばい合わなくちゃ!

15・沖縄のホテルの夜は楽しいねみんな夜更かし朝起きれねえ      男子

    ……定番の高校生。こんなことが平気でやれるって、いいなあ。

16・沖縄で国際通り行ってきたしゃぶしゃぶとても薄かったよ      女子

    ……国際通りでしゃぶしゃぶを食べるのはやめた方がいいみたいです。
       

 

 

電車の想い、いよいよ夏へ

f:id:hakusangogo:20180605223642j:plain

いよいよ梅雨のシーズンです。そうか、梅雨入りなのか。残念でした。私たちは雨期のあるところに住んでいたんですね。ものすごく暑い日があるかと思うと、ものすごい雨が襲い掛かる時だってある。

 

そうした中で、何年もこの雨期を過ごし、厳しい夏を迎え、一年が終わっていくのです。夏が終われば、ということは、お盆が過ぎれば、もう私たちの一年というのは終わったも同然なのか。

 

若者にとって、時間というのをどのように扱うのか、それはその人のテーマにも関連するので、おろそかにできない話題です。

 

簡単に書けるようで、ちっとも手ごたえが感じられない漠然とした時間。どう扱ったら、私たちは時間と上手に向き合えるのか、ムズカシイですね。

f:id:hakusangogo:20180617225600j:plain

 

気がつけば学校生活三カ月そろそろ慣れた感じがよぎる時かな     男子

 

夏電車満員苦しく汗だくにだけど冬にはとても暖かい       男子

 

二つ目は、まるで紀貫之の「袖ひちて……」の歌みたいじゃないですか?

そんなのではないかな? とりあえず現実は、ものすごく寒かった後に、すぐに猛暑になる、雨季と乾季みたいな二季しかなくなってしまった。

だから、夏服は一年中必要だし、しまい忘れた上着がすぐに必要になります。

f:id:hakusangogo:20180513084545j:plain

 

コケコッコーと国際通りへ!

今週のお題「修学旅行」

f:id:hakusangogo:20180616131621j:plain

民泊ではじめて食べたソーキソバ少しピリ辛初めての味      女子

   ……あのピリ辛のお酢みたいなのを入れたんでしょうか。

ぶらぶらり国際通り散歩するまわり見ればビルたくさんだ     男子

   ……まわりを見る余裕もないくらい国際通りを楽しんだということ?

貝がらとサンゴで作ったおみやげは私の旅の思い出の品      女子

   ……貝がらのお守りとサンゴの箸置きを作ったそうです。

高い崖そこから見える海を見た身を投げていたイヤな時代だ    女子

   ……玉砕したという崖を見学した時の気持ちを短歌にしました。

     私のベストワンなんですけど、妻は意味がわからないと言います。

ビンの中ハブがプカプカ浮いていた心臓に悪い体験でした     女子

   ……死んでいるとわかっていても、そのお酒を飲むのだとわかっていても。

沖縄の方言いろいろむずかしい時間がたってもわからなかった   女子

   ……そんなときくらいしか沖縄言葉にふれるチャンスはないですよ。

 

f:id:hakusangogo:20180428060919j:plain

 

民泊で沖縄料理タコライスお肉たっぷりトマトたっぷり      女子

   ……みんなで作る体験だったら、それはもうおいしかったでしょう!

はじめてのおきなわでの旅行はすごくひまで帰りたくなった    男子 

   ……せっかく沖縄に行ったのに、楽しめなかったのかあ。残念です。

 

 かくして何年か前の沖縄旅行を振り返りました。いつでもいいし、旅はしてみるもんです。つまらなくても、ひとりぼっちでも、誰かに声をかけてみんなとつながることができたらいいのになっ!

 

おきなわ、秋、海

今週のお題「修学旅行の思い出」

f:id:hakusangogo:20180402214956j:plain

何年か前の、沖縄の旅の短歌を見てやってください。

みんな一生懸命南国ムードを吸収しようとしていました。

 

空港で手荷物検査心配だキャリーバックと身体検査          男子

民泊で初めてやった三線は意外と弾けたキラキラ星よ         女子

民泊のおじいおばあのあたたかさ別れがつらくて涙がポロポロ     男子

ソーキそばうまかったです感無量だけどわたしの腹がいっぱい     男子

沖縄で買った飲み物飲んでみる味が湿布でびっくりしたよ       男子

戦争の怒り悲しみに疲れてもそれでも海はキラキラ光る        女子

沖縄でスターフルーツ新食感食べてみたけどうすい梨みたい      男子

タコライスにんじんしりしりさんぴん茶もずく天ぷら全部おいしい   女子

笑い声海岸沿いの貝がらと空より青い広い海かな           女子

 

 

ヒマワリと友だち、季節は夏

f:id:hakusangogo:20180601053508j:plain

男子二人の夏の短歌を紹介します。二人とも元気で背の高い若者でした。

 

夏空に聞こえる僕らの笑い声それにつられて揺れるヒマワリ

  ……少しできすぎという感じがしないでもありません。

 

友人と一緒に笑って過ごす日々この時を永遠と思うよう

  ……彼はいろいろ分かっている感じなんだけど、下の句が整理されていない。            

    だから、スンナリと歌の世界に入っていけません。何だか惜しいです。

 

1人はバスケットで頑張り、もう1人は陸上で頑張り、高校生活に少しずつ慣れ親しんでいった頃の作品でした。

 

2人とも、クラブは事情があって辞めてしまい、何だかもったいないことになりました。でも、2人とも文化祭ではバンドを組んで活躍したり、生徒会活動やら、絵の才能を生かしたり、自分たちなりの高校生活を送れたことでしょう。

 

ついこの間のことなのに、何だか懐かしいような、遠い昔のことのような、そんな気持ちにさせてくれる作品です。

 

カッコイイ2人は今、どこで何をしているんでしょう。

五月下旬、取り残されてる私たち

f:id:hakusangogo:20180520145532j:plain

世界はいろいろと動いているのに、私たちだけ取り残されているような気がします。ワールドカップだって始まるのに、全くメンバーさえ決まっていない。だれが出るかもわからない。2014ブラジルのメンバーと一緒だったら、それは見事な惨敗となるでしょう。

 

朝鮮半島も、中国も米国も、みんなが動いているというのに、私たちはどうしたんだろう。

 

そんな時に週末の嵐がありました。雨もたくさん降って、風も強かったみたいです。幸い事故は起きなかったのかな。

 

ワイ島だって、ずっとキラウエア火山は噴火し続けています。日本だって霧島や、南海トラフも危ない。

 

あのころはふと思うとき風が吹く新しい風明日に吹く風    女子

 

「風」が三回も繰り返されています。「あのころ」に何があったのかもわからなくなっている。そのあたりがもどかしい作品ではあるけれど、過去と未来と今が風を通して描かれていると思うと、違った味わいもありますね。

 

f:id:hakusangogo:20180517082413j:plain

 

今、各地でバラが満開になっています。バラも一週間くらい早かったんだろうか。