hakusangogo

生徒の作品を掲載します! どうぞ、よろしく

2020年の夏、不自然に静かかもしれない。

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 インターハイは中止になりました。プロ野球は6月末開催というけれど、それがいつになるのか、選手たちも、ファンのみなさんも、みんなじっと耐え続けて、再開を待っていることでしょう。

 

 3月には無観客で実施した相撲界も、力士さんの中で亡くなった人が出てしまいました。予防には万全を期していますといっても、やはりまだ落とし穴はあちらこちらにあるのだと思い知らされました。だから、5月の夏場所は、どうなるんだろう。こんなにあたたかくなって、夏はもうすぐというのに、私たちは三密を避けなければいけません。もうエアコンがあるといっても、エアコンの部屋の中で閉じこもることはできないかもしれません。

 

 夏休みカットとか、9月から学校スタートとか、いろんな人がいろんな意見を出しますが、このコロナの嵐は、まだまだ安心できないのだと思います。甲子園もどうなるんでしょう。今の流れで行くと、地方大会だけやる、という方向かな。

 

 本当に仕事がなくなった人は、生活手段がないのに、どんなふうにして生きて行けと言うんだよと、怒っていると思います。

 

 生活する人は、とてもスポーツなど、どうでもいいことになっているのかもしれない。本当はこんな時こそ、明るい話題が欲しいのだけれど、人が集まると、ウイルスが人に移ってしまうので、耐えるしかありません。

 

 だから、三年生のみなさんは、本当に悔しいし、腹立つけれど、今はそういう時になっているのだと思って、この時期を乗り越える工夫をしてください。

 

 大人も耐えているし、子どもも耐えているし、お年寄りも頑張っていると思います。みなさん、どうかあと少し、コロナにならないように工夫して、過ごしましょう。

 

 三年生たちのことを思うと、残念ですけど、今はそういう時です。それは仕方のないことで、世界中の人たちが耐えています。どうぞ、よろしくお願いします。

 

詩の動画作ろうとした!

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 みなさん、お元気ですか? 今日、私は中原中也という人の詩「少年時」というのの動画を作ろうとしました。だいたいはできたけれど、あまりにつまらないので採用しないことにしました。ザンネンです。

 

 そんな、私の声で朗読したって、つまらないです。何だかガックリです。仕方がないので、詩だけ載せてみます。

 

   少年時    中原中也

 

黝(あおぐろ)い石に夏の日が照りつけ、

庭の地面が、朱色(しゅいろ)に睡(ねむ)つてゐた。

 

地平の果(はて)に蒸気が立つて、

世の亡ぶ、兆(きざし)のやうだつた。

 

麦田には風が低く打ち、

おぼろで、灰色だつた。
  
翔(と)びゆく雲の落とす影のやうに、

田の面(も)を過ぎる、昔の巨人の姿――

 

夏の日の午(ひる)過ぎ時刻

誰彼の午睡(ひるね)するとき、

私は野原を走つて行つた……

 

私は希望を唇(くちびる)に噛(か)みつぶして

私はギロギロする目で諦(あきら)めてゐた……

噫(ああ)、生きてゐた、私は生きてゐた!

 

 この詩は、何だかけだるい感じです。でも、それでも、少年の時の私は、それなりに生きていたし、何かを感じながら、誰かに自分の気持ちを伝えたいんだけれども、どこにも行き場がなくて、じっと耐えながらたたずんでいる、そういう雰囲気の詩です。

 

 ちょうど、今の状況のみんなと同じ感じです。まさか、みんなと全く同じではないけど、でも、モヤモヤとした気持ちで、自分の気持ちを抱えながら、どうしたらいいのかわからないままにボンヤリしている感じ、でているでしょ? どうですか?

 

 

星を見ながらあなたとデンワ!

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★ 2019年に卒業した子らが1年生の時の作品です。今日なんて、とても暑かったけれど、冬の作品です! タイミング悪いねえ。

 

2016年12月


自転車で遠くまで行った帰り道雨に降られて気分は最悪     男子

  冷たい雨だったでしょう。何しに行ったんだろう。若者はむやみやたら走るんですね。


暖房のきいた教室出られない廊下の寒さ知っているから     女子

  彼女は言葉数は少ない方だったけれど、自分の意見は持ってましたね。

 

クリスマス一人でいればクリボッチみんなでいれば何ていうかな  男子

  そういう言葉も生まれていました。みんなでいたらクリスマスですよね。

 

今年はねどっちを見よう大晦日やっぱりガキ使それとも紅白    女子

  彼女はサザエさんも好きだし、お笑いも好きでしたか。テレビが好き?


朝起きて寒さに凍え二度寝をしそれを繰り返す冬の日常    男子

  寒い所で寝るのイヤだけど、実は幸せ?


ねむたいなテストえらいな帰りたいでも頑張るのが今の自分   男子

  そうです! あなたの言う通り! やせがまんしなくちゃ!


ありがとう僕のそばにいてくれてこれからずっと一緒にいようね 男子

  えっ、あなたがそんなことを言うの? 何だか信じられない!

 

帰り道暗い夜道を自転車で星を見ながらあなたと電話    女子

  彼女はセンスがある子でしたよ。残念ながら入選は一回だけでしたけど、もっとたくさん入選して欲しかった。

 

そんなルピナス、こんなルピナス

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 何なんやろうね。訳が分からなくなりますね。

 

 これはルピナスという花らしいです。どうしてこんなにマチマチで咲くのか、どうして一定の色がないのか、わざとバラバラに咲かせているのか、このバラバラなところがいいのだと思うけれど、ものすごくバラバラです。

 

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 だいたいは紫と青かな。不思議なトンガリです。今ごろ咲くみたいです。興味ある?

お城の心 2016年

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★ 去年の春に卒業していった生徒のみなさんの、1年生の1学期の作品を載せてみます。本当だったら、こんな気分を味わえたのかもしれません。今はみんな、ただボンヤリ時間が過ぎていくだけじゃないかな。何だかもったいないというか、何かモヤモヤします。スキッとはしないよね。[2016年7月]


ぼくの街古いお城の鐘の音ぼくはお城のこころ受け継ぐ     男子

  製菓会社にお勤めの彼、真面目だから、学校に来ることもなかったです。文化祭には来たのかな。


眠くなりただただ眠い眠いだけ短歌するなら寝た方がいい    女子

  とても正直で、もう少し飾ってもいいくらいです。


テスト前勉強するぞと言いつつもケータイを見るいつもの自分  男子

  どうしてケータイ見てしまうんだろう。仕事したら忘れられるかな? 難しいですね。


カツオくんお父さんから落ちてくる雷プラス名ゼリフがね    女子

  波平さんはかつおくんにどんなセリフを言うんでしたっけ?

 

夏の田の上方ひらひら飛ぶトンボ気持ちよさそうそう思う夏   男子

  トンボやトリ、空を飛べたらいいですね。自由な気がするけど、そうでもないかな。トリに食べられてしまうか。


一番は雪 二番はポテトサラダ 三番わからない        女子

  これは何のランキング? 意味不明なところがいいですね。


春はあけぼのやうやうひどくなりゆく生え際          男子

  サッカー部のマルチプレーヤー、短歌でも才能を見せましたね! 自分のことではないですね。彼もそんなこと気にしてたのかな。

 

帰りたい学校遠すぎもういやだ                男子

  彼は、今は沖縄に行ってしまった。人生なんて、そんなもんですよ。遠くはイヤだと思ってるうちに、遠くでお勤めすることだってあるんだから。


魚を釣るとうれしく思う達成感                男子

  彼は釣りが好きでした。おかしなキャラでした。もう少しお話してくれたらいいのに、すぐにどこかへ消えちゃうんだよな。